3月29日(日)植樹祭当日、天気予報は雨でしたが朝から晴天に恵まれました。
植樹祭会場は福島県南相馬市原町区萱浜地区で行われ、約3,000人が参加しました。
南相馬市は震災の大津波で県内で最も多くの犠牲者を出し、沿岸部のほとんどの家屋が流失するなど多くの被害がありました。









 今回の植樹祭では、津波被害で出た瓦礫を利用したマウンドに土地本来の樹木で、深く根を張り津波にも倒れにくいシイ・タブ・カシ類など計16種2万本の苗木を植え、津波から「いのちを守る防災林」を築き、震災の記憶を後世に伝えるとともに、将来、南相馬市を守る「鎮魂の森」とする活動です。この森づくりの運動を進めておられる宮脇 昭先生によると「木を植えることは、命を植えること、明日を植えること、心に希望を植えること」そのいのちの森を作ることの言葉通りに、地域の鎮魂の森に育つように願いを込めて1本1本植えさせていただきました。









 最後に地元の市民ラジオ局からインタビューを受けたおり、アナウンサーは「ボランティア募集では、参加者は集まりましたか。」「集めるのに時間はかかりませんでしたか。」そして、「来年も来ていただけますか。」と震災の風化を大変懸念されていました。
 これまで、我々の建設産業は、安全、安心できる堅牢な社会インフラを提供してきましたが、今回の自然の脅威の前に、存在したものが何も無くなってしまっている現実は、無力感しか残りません。あらためて、我々建設業の使命を考えるとともに、私達は家族の存在もあり、名工建設で働けること、そして、日常が普通にあることのありがたさを感謝せずにはおれませんでした。被災地が膨大すぎて、誰もが何をしたら良いかわからないこともありますが、今回のボランティアのように、被災地に行って、地元の人達と言葉を交わす、何か作業をしながらおしゃべりをする。線量計を付けた作業員を労うなど、被災地を誰も忘れていないと直接示すことが、一番の支援に繋がることと思えました。
当社としては、CSRの一環として、建設業界に携わる者としても、一度だけの植樹活動ではなく、今後も被災地の復興に市民の皆さんのこころの復興に継続的に何らかのかたちで関わっていきたいと考えています。