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こちらは北陸支店 軌道課 福井軌道作業所です。
当作業所では現在開業中の北陸新幹線以西となる金沢~敦賀間の新幹線線路延伸工事、
福井工区とあわら工区の軌道新設を行っています。


2020年2月より4回にわたり両工区の状況についてお伝えしてきましたが、
第5弾となる今回は、スラブ軌道全線敷設完了の様子および現在の進捗状況について紹介します。


他社施工の土木工事の遅れに伴う部分的な着工遅れはありましたが、
あわら工区につきましては、2022年1月28日にスラブ敷設全線完遂、
福井工区につきましては、2022年6月6日にスラブ敷設全線完遂しました。



あわら軌道スラブ敷設完遂(2022年1月28日)



福井軌道スラブ敷設完遂(2022年6月6日)


スラブ敷設が全線完了したことで、線路が概ね完成形の状態となりました。



上下線のスラブ敷設完了状況


見た目は完成したように見えますが、新幹線が高速で走行するためには、
レール面の仕上がり状態をミリ単位で調整する必要があります。
現在両工区ともに最終のレール面の調整を施工中です。
レール面の整正は、大型の機械を使用せず、主に人力による細かな調整をしていく
地道な作業となりますが、最終の仕上がり(乗り心地)に直結する軌道工事の一番の見せ所
となる重要な作業です。



専用の測定器具を使用しての調整作業



軌道検測器を使用しての仕上がり確認


新幹線が走る本線の線路敷設工事以外でも、除雪車留置用設備の建設等、
さまざまな追加工事を施工しています。



あわら工区除雪基地(除雪車留置線敷設)



レールにたまった力を均一化する作業(気温の低い夜間に施工)


開業まで1年半ほどとなり、通信ケーブルや架空線等の各設備が限られた
新幹線高架橋内の至る所に設置されていきます。
開業に影響を与えかねない特殊な設備も多いので、今一度気を引き締め、
安全第一で工事を進めていきます。

現場リポート:

こちらは、北陸支店 軌道課 福井軌道作業所です。
当作業所では現在開業中の北陸新幹線以西となる金沢~敦賀間の
新幹線線路延伸工事のうち、福井工区とあわら工区の軌道新設を行っています。


昨年2月より3回にわたり両工区の状況についてお伝えしてきましたが
第4弾となる今回は、初めての冬季を乗り越えた現場の様子および
現在の進捗状況についてご紹介いたします。



両工区の位置する福井県福井市および芦原市では
以前と比べ平均降雪量が少なくなっているとのことですが
それでも何度か雪国の洗礼を浴び、施工においても影響を受けました。

特に、本年1月に東海北陸自動車道や北陸自動車道等にて大規模な車の立ち往生の被害を
発生させた豪雪の際には福井工区においても80cm程度の積雪があり、除雪作業や敷設した
レールの状況確認作業等を行いました。




降雪時の福井工区




レールの状況確認





【福井工区 進捗状況】
福井県福井市および坂井市にて約14 kmの軌道新設を行う福井工区においては
現在他社にて施工中の福井駅部ホーム区間へのロングレールの送り出しを行ったのち
丸岡春江地区にてスラブ敷設のほかスラブの下に弾性をもたらすためのCAM
(セメントアスファルトモルタル)注入作業を行っています。




ロングレール送り出し作業




レール締結作業




【あわら工区 進捗状況】
福井県芦原市および坂井市にて約15 kmの軌道新設を行うあわら工区においては
指中地区施工を終え、伊井地区での施工へと移行しました。
これに伴い、昨年12月よりあわら基地部(伊井地区)を整備し、現在は
基地部軌道スラブ敷設やCAM注入、福井方へ仮軌道敷設を実施しています。




あわら軌道基地整備




あわら軌道基地素材レール貯積



 
あわら軌道基地高架上レール貯積



冬季を乗り越え、日に日に暑さが増す季節となりますが、
今後も安全第一で施工していきます。

現場リポート:

こちらは、北陸支店 軌道課 福井軌道作業所です。
当作業所では、現在開業中の北陸新幹線 金沢以西となる金沢~敦賀間の
新幹線線路延伸工事のうち、福井工区とあわら工区の軌道新設を行っています。

本年2月、7月に続き、2工区の進捗状況についてご紹介します。


【福井工区 進捗状況】
福井県福井市および坂井市にて約14 kmの軌道新設を行う福井工区においては、
4月より本格的な軌道敷設がスタートしており、現在は分岐器敷設区間で
「合成マクラギ直結軌道」を施工しています。




福井軌道基地より福井駅方面




合成マクラギ直結軌道 施工中



【合成マクラギ直結軌道とは】
「マクラギ」とは、レールを固定して間隔を一定に保つとともに
車両の荷重を道床へ分散させるためにレールの下に敷かれる部材です。
古くは「枕木」と表記され、その名のとおり木製でしたが、
より抵抗力・耐久力に優れたコンクリート製のマクラギが生まれ、
現在は、コンクリート製のものが主に使用、木製からの取替が行われています。


今回使用する合成マクラギとは、ガラス繊維とウレタン樹脂との複合材料で製造され
コンクリート製のものと同程度の強度でありながら、軽量性に優れており
分岐位置に合わせて必要となる高さや長さ等の加工・調整が木材と同様に
容易にできるという特徴を持っています。


当工事の主な軌道構造は、前回ご説明したとおり、コンクリートの路盤上にコンクリート製の
スラブ板を設置し、その上にレールを敷設するスラブ軌道(マクラギが無い)ですが、
分岐器敷設区間等については、レールの温度伸縮を吸収し、線路破壊等に直結する大きな
軌道変位を生じさせないために、合成マクラギが使用されています。
その際、路盤鉄筋コンクリートに直接ボルトで軌道を締結する構造となるため
「合成マクラギ直結軌道」と呼ばれています。




敷設位置測量確認作業




マクラギ下合成樹脂注入作業



【あわら工区 進捗状況】
福井県芦原市および坂井市にて約15 kmの軌道新設を行うあわら工区においては、
6月に軌道基地が完成し、基地から福井方に向かう柿原トンネル内において
仮軌道・スラブ敷設のほかスラブの下に弾性をもたらすためのCAM
(セメントアスファルトモルタル)注入作業を行いました。


また10月より基地部金沢方においても、仮軌道・スラブ敷設、工事用渡り線設置を
開始しており、今後は構造物の進捗に合わせ軌道工事を延伸していきます。




工事用分岐器組立作業




ロングレール運搬作業




スラブ敷設・調整作業




スラブ下へのCAM注入作業



日に日に寒さが増す季節となりますが、
今後も安全第一で施工していきます。

現場リポート:

こちらは、北陸支店 軌道課 福井軌道作業所です。
当作業所では、現在開業中の北陸新幹線 金沢以西となる金沢~敦賀間の
新幹線線路延伸工事のうち、福井工区とあわら工区の軌道新設を行っています。


本年2月に当軌道工事の概要についてご紹介しましたが、
第2弾となる今回は、2工区の進捗状況のほかに、
レールの製造場所や搬入方法のほか、今回の軌道構造の主体となる「スラブ軌道」について
ご紹介します。


【福井工区 進捗状況】
福井県福井市および坂井市にて約14 kmの軌道新設を行う福井工区においては、
4月7日(火)に、約20名の報道関係者が見守るなか、8工区の延伸区間全体で
初めての作業となるレールの送り出しを行い、本格的な軌道敷設がスタートしました。
現在は、高架上にスラブを吊上げ、調整作業や弾性をもたらすため
スラブの下にCAM(セメントアスファルトモルタル)を注入する作業を行っています。





レール送り出し作業の様子







仮軌道敷設





スラブ吊上げ                     





スラブ設置





スラブ調整                     





CAM注入




【あわら工区 進捗状況】
福井県芦原市および坂井市にて約15 kmの軌道新設を行うあわら工区においては、
6月に軌道基地が完成し、現在レールの搬入を行っています。
今後は高架上にレールを吊上げ、仮軌道の敷設を進めていきます。





軌道基地レール搬入の様子




【レールについて】
現在は1901年に創業した官営八幡製鐵所の流れを汲む北九州市八幡の製鉄所で作製されたレールを
使用していますが、今後は広島県福山市の製鉄所で作製されたものを使用する予定です。
1本の長さが25mにもおよぶレールを、運送会社が海上・陸上輸送を行い、
軌道基地に搬入されます。
福井港から当工区へは、ポールトレーラー(長尺かつ分解しにくいものを運搬するトレーラー)
にて夜間に運び込まれます。


上記のルートで搬入されたレールは、当社が高架上に吊上げて貯積していき、
それを溶接会社が8本溶接することで長さを200mにしたのち、延伸作業を行います。
この作業を「仮軌道敷設」といい、関係会社と綿密に打ち合せたうえで工事を進めています。


【スラブ軌道について】
当工事の軌道構造は「スラブ軌道」が主体となっています。
スラブ軌道とは、コンクリートの路盤上にコンクリート製のスラブ板を設置し、
その上にレールを敷設する構造で、東海道新幹線等で採用されているバラスト軌道
(砕石や砂利などのバラストを敷き枕木の上にレールを敷設する構造)とは異なっています。
高速走行時の安定性がより高く、敷設・保守作業のコスト面においても優れており、
主に新規で建設される高架橋箇所等で採用されています。


施工フローは、福井工区にて既に進められている
仮軌道敷設 → スラブ敷設 → スラブ調整 → CAM注入 の後、
レール面の調整 → レールの下に可変パッドの挿入 → レールを緊締する作業 
となっています。








スラブ軌道施工後写真(当社が平成26年に施工した北陸新幹線津幡軌道)



今後も安全第一で施工し、進捗状況について随時ご紹介いたします。

現場リポート:

こちらは、北陸支店 軌道課 福井軌道作業所です。
当作業所では、現在開業中の北陸新幹線 金沢駅以西となる金沢~敦賀間の
新幹線線路延伸工事のうち、福井工区とあわら工区の軌道新設を行います。


●北陸新幹線について
東京駅20番~23番ホームより上越新幹線との共用線路を走行し、
群馬県高崎市にて、高速分岐器(38番分岐器/日本に2箇所しかないうちの1つ)を介して
北陸新幹線線路に入り、長野県、新潟県、富山県を経て金沢市に至る新幹線です。
このため、北陸新幹線の工事キロ程は高崎起点が0k、金沢駅が345k430mと
されています。




今回、当社が施工する工区は、令和4年度末までの金沢~敦賀間 開業をめざし、
発注された延伸工事8工区のうち2工区となります。
平成27年の金沢以東開業に伴う関東方面からの観光客増加等の好影響もあり、
今回の延伸工事についても、地元経済界を中心に早期開通に向けた環境整備について
新聞紙上で活発に報じられています。





【工事概要①】
 工事件名  北陸新幹線、福井軌道敷設他
 発注者   独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 大阪支社
 工事場所  福井県福井市及び坂井市  工事キロ程412k034m~426k485m
 工期    令和元年5月27日~令和4年12月26日
 主要工種  工事用軌道              27,973m
       スラブ敷設              27,431m
       CAモルタル注入(A)(B)(圧送) 28,239m
       レール敷設              28,226.6m
       設定替(緊張器)           28,226.6m






【工事概要②】
 工事件名  北陸新幹線、あわら軌道敷設他
 発注者   独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 大阪支社
 工事場所  福井県芦原市及び坂井市  工事キロ程396K719m~412K034m
 工期    令和元年9月6日~令和5年1月5日
 主要工種  工事用仮軌道(A)(B)(C)    30,382.2m
       スラブ敷設(A)(B)        30,625.5m
       CAモルタル注入(A)(B)(圧送) 30,625.5m
       レール敷設(A)(B)        30,627.5m
       設定替(緊張器)           24,076.3m






【施工状況】
福井軌道敷設工事を始めるにあたり、主軌道基地となる福井軌道基地を造成し、
高架下及び高架上レール貯積台設置、門型クレーン設置、25mレール取卸し、
高架上げ貯積を行いました。
並行して他社により、溶接による200mロングレール化が進められています。

福井基地造成中


造成後高架下レール貯積台設置


高架上貯積台設置及び門型クレーン設置


レール取卸し


レール吊上げ




福井軌道敷設工事については、4月初旬に仮軌道レール延伸を開始し、
あわら軌道敷設工事については、4月より軌道基地となる指中地区で造成を開始します。


今後も安全第一で施工していきます。

現場リポート:
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